ひかわのこうぼう

模型を組み立てているだけです。それすら怪しいです。

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タミヤ WL 1/700 春雨(深海棲艦・駆逐棲姫塗装)

19隻目なのですが、ぽっと出の企画ということで先に投稿します。
作成したのは春雨ですが、塗装を変更しています。


IJN Destroyer Harusame.
(This painting I have the image of the enemy appeared in "Kantai-Collection", "Kuchiku-Seiki (boss in the shape of a destroyer)").





ことの始まりは、1月3日の昼間に、神通改二の服装の色で青島の神通の塗装をしようと思っている、と私が言った所


という発言が出たので急遽春雨を購入し、その日のうちに作成しました。
調色から5時間くらいかかりました。
流石に筆塗装ということもあり、大変でした。



今回の塗装について


塗装は、艦隊これくしょんというゲームに出現する敵のカラーリングで、2014年の秋の期間限定海域に出現した駆逐棲姫という敵をイメージしています。



駆逐棲姫 (くちくせいき)とは【ピクシブ百科事典】


イベントのときから「(ゲームの中に登場する)春雨に似ている」ということで聞いていたのですが、個人的に忙しかったため(というよりも作る船が一杯あってそれどころではなかったです)、放置してしまいました。ちなみに余談ですが、私は当該イベントで、初めて期間限定海域の最深部までクリアしました。



基本となる色なのですが、写真が曖昧であることと、各表示ディスプレイによって変化してしまいがちですが、ひとまず解説しておきます。


まず、佐世保工廠色(瓶ごと使用しているのは、既に残りが少なかったためそのまま利用したという流れからです。既にしまった後で気付きましたが、ペンでラベルの色の名前を書き換えるのを忘れました。)と、Mrカラー116番のブラックグレー(ドイツ海軍機機内ほか)つや消しブラックを使用しています。
なるべく「なんか、ヌメヌメする」色に出来るかと思ったのですが、かなりマットな感じになり、これはこれで対照的に艦装がつやを放っているため、不気味な感じが出来てよかったです。
つや消し分が多いため、塗装中はすぐに乾燥してしまいますし、ムラも出やすいです。
そのため、今回は当然のようにリターダーを使用しています。リターダーを入れることで、その分量次第で塗装のつやも変化している感じを受けます。船体表面は半光沢や4分の3つや消し状態に近いですが、主砲の砲塔は不気味に光っている(完全な光沢ではありませんが)、そんな状態になっています。


肝心の紫色なのですが、紫色はパープルと、さきほど作成した基本色となる塗料を少し混ぜた上で、軍艦色2を少し入れたものにしてあります。後少量のつや消しブラックです。
少し塗り分けの点から鑑みると(下地色が紫系統はでてくるため)調色段階で暗すぎたかなと思っています。


写真の見栄えが悪いです・・・
カメラについてはアドバイスをいただいたのですけどね・・・



写真はスマートフォン付属のカメラで撮っているのでなかなか見えづらいですが・・・


こちらは見やすいでしょうか。少し明るく見えますね。
実物はもっと本来の画像と同じくらいに黒く、怪しい雰囲気がにじみ出ています。

通常の艦船ではない、という「らしさ」を体現するために、軌条の色を前述の紫色で塗装しています。また、半乾きの筆をこすり付けるようにしてモールド部分を浮き上がらせるとともに、淡く紫色に発光しているような雰囲気を出しています。



また、各種砲身や機銃、魚雷に関しては本来塗装色の指定はそれぞれ黒鉄色であったり軍艦色であったりするところを、主砲以外全て黒鉄色にしてあります。(魚雷については魚雷本体のみ黒鉄色で塗っています)
怪しく強力な敵であり、それらの武装がどうすれば怪しく見えるか、を考えた結果になります。
また、それぞれの砲塔などは紫色でモールドが浮き出ているようにしています。
実は、暗がりで光らせるということも考えたのですが、時間的な制約のほうが先にきたので今回はそれは見送りました。
課題となった銀髪の表現ですが、アンテナ(方位探知機?)を使用した基本色の上からシルバーで塗装し、その上で紫色の塗料を若干こすりつけています。
探照灯のレンズについては元からシルバーなのでそのままです。



イメージしたのは蒼き鋼のアルペジオの艦船ですが、側面に何か描く訳でもなく、また、艦橋は基本色で塗装しましたのでそのままではありません。
艦橋の部分については天井部分からサイドにかけて(側面4方向は紫系統の塗料はつけていません)淡く紫色の塗料が(こすりつけによって)塗布されています。


喫水板については赤色のまま紫を塗装すると地の色が浮いて出てきて本来意図した色合いにはならないため、基本色を塗装した上に塗料を「塗る」のではなく、塗料を置くようにして塗装しています。結果として、かなり色の違いを前に出すことが出来たと考えています。



また、本来では塗装する際に消すことを意識する塗り分けの段差ですが、今回急いでいたこともあり消すのを忘れた・・・!というやらかしをまたしているのですけど、今回に限ってはそれがプラスの方向へ動いたようです。
逆にでこぼこがあるためこういってはなんですが、通常の艦船ではないイレギュラー的なものを強く感じます。自画自賛とも言います。
本来のゲーム内容が謎の異形の生命体と戦う、過去の艦船が元となった戦う美少女とそれを指揮する提督のものなので、異形である、異常であるという部分を強調できたのかなと。


このキットについて

キットについてはタミヤ駆逐艦春雨です。白露型の5番艦の春雨ですが、他の白露型との区別がなかなかつきにくい・・・
白露の2本だけでも十分なのですが、春雨には煙突の白線ペイントが3本あります。
鬼か・・・

  • キット自体は非常に古いものですが、組んでいくときちんと組みあがるものです。(多少のバリは存在していますが。)

  • ボートダビットも舷に垂直になるように立てるだけで、ついている小船系はぴったりと合います。(このあたり、フジミとは偉い違いです)

  • 少し喫水板があわないかな、という感じなので、接着時に気をつけてください。(または妥協してください)

  • キットについている本来の艦装の中で、WL互換パーツに変更できるものはしておくと見栄えが良くなります。(連装砲や魚雷など)

  • 他の注意点としては艦橋横から延びる煙突が合いません。艦橋で押さえつけるようになるので、艦橋接着時にバランスをとることが非常に困難です。(艦橋が下から押し上げられる形になります)

  • 一番の難点は中央部の陸橋まわりの合いです。(特に台座をあわせるのに苦労しました。また、後部煙突を接着した後の下部の出っ張りをあわせるために少し削りましたが、その近辺だけで1時間近くかかっています)
    この部分に関しては、取り付けもきついので穴を広げてやるとよいと思います(その際は横から見た際に見えないようにしてください)



総じて

今回作成したものについては本来の縛りに沿ったものではなく、完全にイレギュラーなものです。
こういったものもたまには面白いかもしれません。
後悔としては後部煙突上部の合いです。
矢張り気になりますね。小煙突の管を切断してでもいいから整合性をつけるべきでしたか・・・迷ったんですけどね。


(他に作るべき船も一杯ありますし、お金がかかるのであまりやりたくないのですけどね・・・)

仕上げの予定

クリア剤は光沢を使用する予定になっています。

ホワイトバランスの都合上やはり写真が白くなっていますが(どうしてぴたっとあわないんでしょうかね)、通常艦船の塗装をおこなったフジミ秋月(未掲載・カッター未装着)との明るさの差はこれくらいあります。
凄い存在感です。
現状でもこれなので、非常に不気味になると思います。イラストで見ると可愛いはずがどうしてこうなったんでしょう、というくらいに既に存在感を放っていておどろおどろしいのですが、これくらい突き抜けていたほうが逆にenemyとしては良かったのかもしれませんね。

おこなわなかった工程

紫色に発光しているように見せるという点について、どうするか悩んでいたこともあり、青と紫のエナメル塗料も購入していたのですが、結局それらや所持していた各種ウェザリング専用剤の各種は使用しませんでした。
錆を浮かす、ということも考えたのですが、深海棲艦には全体的に錆びている印象はなかったためそういったことは一切おこないませんでした(錨をつけたとしたら、その部分に錆を浮かせるよりは、青とフラットブラックの混合でウォッシングをかけたと思います)。
ポイントポイントで特徴を全面に出す、という姿勢で望みました。


いやー面白かったです。
基本色として調色した塗料がたくさんまだ余ってますけどどうしたものやら・・・

姉妹艦


タミヤ WL 1/700 白露 - ひかわのこうぼう

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