タミヤ WL 1/700 熊野
2014年夏のコミックマーケット最終日の夕方に作り上げました。
8月17日ですね。
約3日ということでかなりの強行軍だったのですが、なんとか作成することが出来ました。
写真の画像はすべて、塗装は説明書の指定どおりにおこなっています。(ですから、通常防水布はつや消し白やそれに近い色で塗装しますが、そういった塗り分けもしていません)
(リノリウムや軍艦色・艦底についてはタミヤの指定色ではなく、GSIクレオスのものを使用しています)
また、最後の2隻一緒の写真以外は全て、仕上げ剤が塗布されていないものです。
1/700 ウォーターラインシリーズ No.344 日本海軍 軽巡洋艦 熊野 31344
- 出版社/メーカー: タミヤ
- 発売日: 2009/04/25
- メディア: おもちゃ&ホビー
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キットについて
1300、という記述がパッケージになされていますが(模型のパッケージの3つの数字のうち、右端の1300や2200といった数字はタミヤについて言うなら少なくとも模型の希望小売価格です)、かなり古いものです。
こちらも模型屋のおじいさんから購入しました。
昔はこれくらいの価格だった、とのこと。
キットの内容は非常に古く今のキットとは恐らく異なる可能性がありますが(注意点でそこも記述します)、非常に組み立てやすいものです。
またタミヤの鈴谷よりも組み立てやすいので、鈴谷から入るのも良いですし、熊野から入るのもいいと思います。(作り方の基本的な部分は同型艦ということもあり、主砲が異なる以外は、ほぼ共通しています)
古いキットですが、きっちりと作っていった場合はこうなるのだろうか、ということで作り上げました。
注意点
組み立てやすいキットなのですが、古いこともあって共通パーツなどに置き換えることが出来る部分は置き換えたほうが良いです。
特に高角砲や小さくない三連装機銃や艦載機は置き換えたほうが良いです。(他のキットも購入していた場合使い回しが出来ますので自分で作って置いておく分には事足りますし、WL共通パーツはきちんと取っておくと便利ですね)
- 上部マストが非常に太いので、目立ちますがこれは古いキットそのものの仕様でした。今のキットはどうかわかりません。
- 中央甲板の上にはリノリウムモールドが存在していません。塗装指定色も軍艦色になっています。もしもリノリウム色で塗装する場合は普通におこなってしまうと違和感が発生する可能性があります。そういった場合は、真鍮線を敷き詰める、テグスを利用するなどの工作すると良いかもしれません。
- 魚雷発射口は閉じられています。結果的に姉妹艦とは異なり、中をうかがい知ることは出来ません。開口するのも一つの手ですが、逆に考えて防水キャンバスで覆うように加工、ということも考えられます。(一部の船の説明書の場合、港湾停泊・航行中は魚雷発射口が防水布で覆われていたという記述もあります)
- 主砲の砲身の塗りわけが難しいです。注意してください。
- そして、何よりも、姉妹艦と同じく、リノリウム甲板の塗りが難しいです。
最終的にムラのように見える場所は目立たなくなりましたが、なかなか難儀でした。
総じて
作っていて素直に組んでいくことが出来る(ただし、甲板の塗りは難しかったですけど)キットです。
失敗した箇所としては、上部マストの角度でしょうか。
直立させすぎましたね・・・
しかし、きちんと作っていけば、ちゃんと出来上がる、そういったキットになっていますので、是非作ってみてください。お勧めです。
前側が鈴谷、後ろが熊野になります。
よく艦隊これくしょんではペアで描かれることの多い鈴熊ですが、一緒に作ってみてはいかがでしょうか。
作り方の参考
フジミ模型 ちび丸艦隊No.03 金剛
- 出版社/メーカー: フジミ模型
- 発売日: 2013/04/19
- メディア: おもちゃ&ホビー
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キットについて
キットはちび丸艦隊ということで、デフォルメされた艦船模型になります。元々艦船模型自体が10歳前後の子供向けのものではあるのですが、可愛くしたということのようです。
気になっていたので購入したということと、こちらは誕生日のプレゼントとして押し付けました。
送料と梱包の手間のほうが高くつきました。
「気軽に組めるスナップキット」
という、うたい文句でしたが、例の「初心者でも気楽に組める」というものと同じように、気楽に組める段階は各個人によって異なる、ということをしみじみと感じたキットになりました。(船ばかり作ってきた人間からしても「ああっ」というところはありました)
エッチングパーツつきのものもあります。ですが普通のもので作成しました。
全体は軍艦色2で塗装しています。艦橋の床は全てリノリウムで塗装。
本来シールで表現されるはずの煙突上部はつや消し黒、飛行甲板についてはリノリウムと軍艦色2で塗装しています。逆に探照灯はシールです。おもちゃらしさを出すにはどうすればいいか、という点で悩んでいました。経年劣化を考えると塗装したほうが良かったかもしれません。
また、喫水線下についても全て水性ホビーカラーのココアブラウンで塗装しています。
仕上げ剤は光沢1つや消し2程度で、多めにかけています。
注意点
スナップキット、ということで某大手キャラクタープラモデル関係のように「切ってつけるだけで終わるだろう」と甘く見ると、痛い目を見ます。
- フジミのプラスチックの素材の耐久が現在もWLを出している3社と比べて脆い感じがしていましたが、今回も同じ様な感じで、ゲートが切れる際には根こそぎ切れますし、少し削ろうとしたら一気に削ってしまいます。
- 飛行甲板部分はシールが存在していますが、ターンテーブルのモールドが存在しているためにシールを貼ると盛り上がってしまい、おかしい状況になります。
解決策として、そのシールを切断して破棄し、その部分だけリノリウムと軍艦色で塗装しました。
- 電探部分は普通にざっくりと筆で塗装をするとモールド自体が完全に埋まってしまうので、塗装は慎重におこなう必要性があります。
- 穴がはまらないことが多い点は既にフジミ模型の持病です。広げて対処するしかありません。
- スクリュー部分は脆さが難点として存在します。特に、はめ込む際は穴が小さいうえ広げても入りません。きちんと接着をおこなう必要性があります。この場所についてはかなり難しいと思います。むしろ棒を切断することも視野に入る可能性があります。
総じて
8月15日にあわせて完成ということでなるべく急いで作りました。特に15日ということでこだわったことはないのですが、なるべく早くということで作りました。
塗装面が非常に広範囲に及ぶ以上、なるべくフラットに塗っていくということをどうすればいいのかを考えて、紙やすりで削ったり、塗装したパーツにコンパウンド剤を使用して磨いては塗装し、などということをやってみた試行錯誤の後が見えるものでもあります。
軍艦色2がほんの少しだけ残っていたので、そちらを使用したのですが、なんだか小さいくせにやたらと迫力のあるものが出来上がってしまいました。
ですが、非常に面白いキットで、主砲上の機銃なども存在しており、デフォルメといいつつなかなかのものです。
きちんと組み立てる、ということを意識し始めたのは白露以降ですが、今回は写真ではマストがいがんでいますが、確かきっちりとつけましたし・・・ただ、少しムラが出来ていたりした点は甘さなのかということで反省点としてあります。
視線を別の位置に誘導せず、ごまかすことがないように丁寧に作る、ということは今後の課題ともなっていきました。(色々と今でも失敗をしていますけどね)
ちなみに、写真にうつっているケースの台座はダイソーのケースです。
次の船は14日から作成を開始して17日の夕方に完成した・・・はずです。
マスキングのテープの切断の基本について
鈴谷記事のところで記載した内容ですが
「どういうことなのかよくわからない」
ということでしたので、分かりやすくまとめましたので記載いたします。
鈴谷関係の記事での煙突塗り分けはこちら。
ちなみに、写真のモデルはどうも色が説明書どおりの色指定だと変な状態になってしまっている、i-401ですが、作成中のそちらを使って説明をいたします。
続きを読むフジミ模型 1/700 SW 特25 榛名
10隻目は8月に作成した榛名でした。(1月9日、掲載写真を追加しました)
IJN battleship Haruna.
写真の追加
赤城の際にも「もっと細かい部分を見せて欲しい」と言われたのですが、既に所持していない船もありますので(主に誕生日プレゼントで渡していたりします)ある船に限っては気が向いたら追加します。
余り上手ではありませんし、派手なことをしていないので恐縮ではありますが、組み立ての参考や、よくある艦これ関係のイラストの参考にしていただければ。
薄く見える糸のようなものは、くもの糸です・・・恐らくクリア剤塗布のときに蜘蛛が糸を吐いて飛んでいたので、それです。接着剤のものではないです。
使用した塗装の基本色(軍艦色)は、呉海軍工廠色です。
艦橋を斜め前方向から見た状態です。主砲は接着剤でつけていないため(あと差し込んでいる穴は広げてあるため)回転させることが可能です。砲身が曲がることを恐れて大きめにしてあるので、逆にすることはないと思いますが、逆さまにすると主砲がおちるかもしれません。
直上から見た図になります。軌条や甲板上の構造物は全て塗りわけによって表現してあります。(個人で作成する点からの金銭的な問題が大きくあります)
後部甲板から飛行甲板などを見た際の写真になります。カタパルトに艦載機を載せていませんが、載せてもいいと思います。(載せたほうがいいかもしれませんね)
艦首方向から艦橋を見た写真です。21号電探(艦橋最上部)の付近の出っ張りはゴミやランナーにある「溜まり」ではなく、上部見張り所のパーツです。(ご自身で作り変える場合以外では切らないで下さいね)
作成時期について
約30時間かかりましたが、何とか8月6日に組み上げることが出来ました。
榛名は呉の空襲で着底、大破の状態で終戦を迎えました。それは7月の呉の大空襲の際におきたのですが、8月6日といえば例の悲劇の日でもあります。
その日に間に合わせようと考えて、作成をしました。
海に浸かっていた状態が長く、他の船よりは解体が早かったものの錆だらけのまま放置されていたとも、すぐに解体されたからそこまでではなかった、とも言われていますが、見た本人の記憶が既に定かではありませんのでなんともいえません。(当時呉には同じように、その場で終戦を迎えた船が何隻かありました)
金剛型4隻の中で唯一終戦を日本の国内で迎えることが出来た榛名は、全てを見ていたということと、空襲の際に撃墜され、捕虜になった米軍機のパイロットが1名を除き全て原爆の犠牲になった(機長のみ東京に移送されて無事でしたが、他は全員犠牲になりました)、など、色々と作っていて考えることが多い船でもありました。
また、次に作成した船は15日に合わせて組み上げが終了しています。
- 出版社/メーカー: フジミ模型
- 発売日: 2009/06/04
- メディア: おもちゃ&ホビー
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艦隊これくしょんのアニメやCMでも前面に出ていましたが、作成中の龍鳳と同じく、個人的にも思い入れのある船でもあります。(少し(弓とかどうでもいいんですが、魚雷を当てるのはどういう状態なのかということに始まり、トラス構造の飛行甲板を少しでもずれると凄い勢いで擦れたりして大変なことになるのではないかなど、変な方向で気になるという意味で)思うところはありますが静観して見続けようと思っています。なんともいえない不安は付きまとっていますが・・・)
キットについて
キットは特シリーズだけあって非常に細かいところまで分かれていますが、ありえないほどばらばらにされた高雄や今後掲載していく予定の秋月と異なり、まだ組むのが楽な分類になります。
艦橋部分はリノリウム張りの指定があります。
対空防御のために防空関係に改装を施されていたはずの榛名ですが、キットの状態ではそこまで大きいとは思いません(というよりむしろ金剛と同じですかねこれ・・・)が、気になる方は修正されることをお勧めします。
リノリウムの塗装に関しては、「見えてしまうであろう箇所は念のために塗装する」ということを徹底しておかないと、覗き込んだときに塗りムラが存在する、塗ることが出来ていない、雑に塗ったがために壁面にリノリウム色が見える、などということがありますので、そこはきちんとしておくことをお勧めします。
この頃は下地塗装をせずに、必死になって厚くなった塗装を伸ばしたりムラを取ったり、ということをしていました。
これ以降の木甲板系塗装は下地塗装をするようになります。(とはいえ、特easy赤城は塗装が不要でしたから、木甲板のものは今作成中のものまで作成していませんけれども)
注意点
高雄ほどではないにしろ、非常に小さい部品やせり出し部の支柱(立体的に取り付けます。艦橋の写真にちらっとうつっています。写真中央上部の最上段の段のせり出し部から、2段目に向かって斜めに伸びている、小さな棒のようなものがその1つです)があります。
- I22のパーツ(2009年6月印刷の説明書のもので。艦橋背後にぴったり付く出っ張りですね)は、きちんと組まないとはまらないと思います。(きちんと組んでも個々のキットの差ではまらない可能性があります)
- H2、H23についても確かきつかった気がします。これは穴がどちらかがきつかった記憶があります。
- 甲板裏面から取り付ける部品のH12は副砲の台座になります。つまり、それをつけるのを忘れると後から大変なことになります。(実際一度剥がすことになり大変でした)
- 後部煙突につける部品が付けにくかった記憶があります。
- 上部甲板の煙突周りの構造物が合いにくいので、つける順番で工夫した記憶があります。
- 連装高角砲の砲座については全て別パーツ(番号も異なります。同じパーツに見えますが、恐らく階段部分や角度の差だと考えています)のようですので注意が必要です。
- あと、金剛型特有の支柱があります。そちらのこともありますので、注意が必要です。(特に向き)
- 基本的に組み立てはきっちりしっかりと慎重に、擦り合わせながらおこなうことが重要です。上述の点以外は基本的に穴の大きさがあわない系以外では大して難はなかった記憶が・・・
- そして、矢張り穴は小さくて合いませんので、いつもどおり穴を広げるなど好きなようにしてください。
しかし、一番の難点は、甲板と軌条の塗り分けの塗装です。(各修正を含め合計10時間くらいかかっています)
総じて
説明書自体がおかしかった3作品目(高雄)などに比べれば格段に組みやすいキットです。
ですが、きちんと基本的なところはしっかりと組んでいかないといけませんし、艦橋内部の通路や階段を模した小さな部品もあります。(しかも覗き込むとかろうじて見えるので、塗りわけなどはきちんとしておかないといけません)
しかし、くみ上げて丁寧にしておくとこういった形で組みあがりますので、まだ楽な分類ですのでお勧めです。
(例の「先につけるとあとから大変」(金剛)という高射装置の付ける順は今回は記載してあります)
まだ掲載していませんが、手前がタミヤの軽巡洋艦時代の熊野になります。こうしてみると大きさの差がわかりますね。